同人音楽の感想みたいなレビューみたいなものを書いてます

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[感想] 東方鏡鳴歌 / Rococo

東方鏡鳴歌
(2011/08)
Rococo

公式サイト

◆分類
東方ボーカルアレンジ

試聴がどこにも置いてなかったので、ジャケの雰囲気のみで購入した作品です。
聴いてみると中身もなるほどジャケ通りというか、侘び寂びやノスタルジーに主眼を置き、
「原風景としての幻想郷」を表現した感じ。この手の作風はインストの領分だと思ってたけど
今作はボーカルがメイン。それも私の大好物、男女ツインボーカルでございます。

男性ボーカルのほうは耽美的な雰囲気を放つ中音域のダンディな歌声で、
あまり同人界隈には居ないタイプ。女性ボーカルはオペラティックな歌い方で、
高音域のファルセットがとても綺麗。どちらか一方だけでもかなり特徴的ではあるけど
ツインボーカルとして絡み合う5、6曲目がやはり飛び抜けて美しい。
歌詞の内容が一貫して「孤独へのあらがい」を描いているので、
クライマックスでのボーカルの掛け合いがさらに映えるんですよねえ。

曲調としてはバラード、ロック、ポップス、民族など様々な要素を含んでいるものの、
どの曲もピアノが良い具合にしっとり感を出していてアルバムとしてきちっと纏まってる。
要所に挟まれる蝉の声や鈴の音のSEも雰囲気作りに一役買っており、
非常に味わいのある作品に仕上がっています。これは思わぬ掘り出し物でした。
はっきり言って今年聴いた作品の中では間違いなく5本の指には入ります。
試聴ファイルが置かれていないのがつくづく勿体無い・・・。
是非もっと知られて欲しいサークル、作品ですね。

◆曲の感想
02-らめしや
男性ボーカルによるロックアレンジ。男性ボーカルで東方キャラの心情歌うのって
いつもすごい違和感を覚えるんですけど、今作だとそれをあまり感じないんですよねえ。
たぶん、キャラの視点ではなく、もっと俯瞰的な・・・「月の視点」から歌詞が
描かれてるからだと思います。誰かを驚かせようと夜の闇に独り潜む小傘の孤独を、
優しく照らし出す月光のような歌い方。終盤の畳み掛けるような展開から
「うらめしや」に至るまで部分の緊張感、焦燥感。並大抵じゃない。

06-兎達は悪戯と戯れる
中盤までは男性ボーカルの優しげな歌唱とピアノによるシンプルなバラードですが
その後女性ボーカルのソプラノコーラスが入ってきてツインボーカルに発展、
歌詞も曲も「かごめかごめ」へ集約されていく終盤の展開が美しすぎる。
ラストの「後ろの正面だあれ」までの持って行き方がほんと綺麗で優しくて泣けてくる。
それまでボーカル曲が男性ボーカルのみ、女性ボーカルのみと来てたところで
この曲はツインボーカル、ってところも感動に拍車をかけるんですよねえ。
ようやく出会えた、という万感の想いを感じられる。ほんと素晴らしい曲です。

07-Orientality
男女ツインボーカルの妙味が存分に味わえる、アップテンポなポップス調の楽曲。
前曲からの流れもあって、ボーカルの掛け合いに胸を熱くさせられる。
声質が声質なので、アップテンポでもしっとりした雰囲気があるのが良いですね。
テンポが落ちて蝉の声と木琴が出てくるところからラストへの流れがまた綺麗。
「一人よりも 二人よりも 賑やかな夜酒がいい」のとこが今作のクライマックス。
花鳥風月の中で独り佇むジャケ絵のすいかちゃんを眺めながら聴くと
ぶわっと来るものがあります。

08-Nostalgia
二人から、また独りへ。けれど思い出は残る、と。綺麗な落としどころですよねえ。
サビのところの女性ボーカルの胸が張り裂けるようなソプラノ歌唱が圧巻です。
ラストの「満月の下で君と出会い 満月の下で君と別れた」が好きすぎてもうね・・・
一貫して「月の視点」で俯瞰的に描かれてた今作にとってこれ以上の纏め方は
ないんじゃないかと思うくらいパーフェクト。どの曲もラストが良すぎるけど
これが一番ですわ。綺麗すぎる。
6~8曲目は、キャラ物として単体で完結しているにも関わらず、
前曲までの流れを踏まえて聴くと別の感傷が湧いてくるってのが素晴らしいですね。
出来の良い連作短編集のような充足感がある。
やはりアレンジ作品としてもコンセプトアルバムとしても非常に好みの作品、
もっと知られて欲しいなあ、ほんと。
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Author:borozo

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