同人音楽の感想みたいなレビューみたいなものを書いてます

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[同人音楽感想] 謡 / 凋叶棕


(2010/08)
凋叶棕

公式サイト

◆分類
東方アレンジ(ボーカル・インスト混合)
マルチジャンル

少女病のコンポーザーでお馴染み、RD-Soundsさんによる東方アレンジ4作目。
基本路線は前々作「宴」や前作「趣」と同様のマルチジャンルアレンジですが、
今作では「物語」をテーマとしたコンセプトアルバム風の作りになっているのが特徴。
そのため、これまでと比べてアルバム全体にストーリーの流れがあります。
無論、私はこういう作風のほうが二次創作らしさがあって好みですね。

特に、ラストの曲「忘れえぬ物語」がとても良い。
これまで語られた、あちこちに散乱した物語のカケラたちが、
最後に「稗田阿求」という語り手によって繋ぎとめられる、この構成に痺れます。
「マルチジャンル」というある種の雑然に、必然性を与えるっていうやり方がニクい。
こういうアプローチは他のボーカル系サークルも参考にしていいのではないでしょうか。

東方幻想板のスレッドなんかを見ていると、最近の凋叶棕の人気ぶりに
よく驚かされるのですが、今作を聴けばそれも納得というものです。
変化球気味のメロディラインに、ケレン味のきいた歌詞、
ハイセンスなブックレットの絵、そしてアルバムコンセプト…
最高峰の品質でありながら、あちこちに尖った要素が散りばめてある。
東方アレンジに慣れ親しんだ人であるほど、グサリとくるものがあるはず。
東方界隈がここまで円熟したからこそ、出てこられた作品と言えるのかもしれません。

◆曲の感想
01-水底のメロディ
芥川龍之介の河童のボーカルアレンジ。ちょいジャズっぽいバラード。
曲中で語られるのは悲恋の物語で、単体でみると孤独で、救いのない話です。
しかし、今作では稗田阿求という語り部の存在が示されています。
孤独のまま水底に沈み、忘れ去られていた物語を語ることで、救済を与えている。
アレンジ自体は地味な曲ですが、テーマを最も明確に示しているという点で、
作品内では重要な位置づけを占める曲だと思います。

03-ヤタガラスカイダイバー
死体旅行および太陽信仰のボーカルアレンジ。テクノポップでしょうか。
イントロに響くめらみさんの歌声が、「お空」の孤独感をよく表していますが、
一曲目とは対照的に、こちらは地上に飛び出し本物の太陽(=仲間)を見つけることで、
自力で救いを見出しているんですね。飛翔感のあるサビがとても心地いいです。
ブックレットの絵といい、歌詞の言葉遊びといい、色々な対比が込められていて
とにかく面白いアレンジですね。

05-Un-Demystified Fantasy
これは凄い。
何と「東方紅魔郷」のストーリーが、1曲の中で見事に語りきられています。
狂ったように舞い踊るベースドラムピアノギターバイオリンに導かれながら、
前半部では、徒歩二分の同人誌に出てきそうな鬼のような形相の霊夢が
異変の原因目指して猛進してくる様子が描かれ、
後半部では、霊夢とレミリアの高貴なダンスのような弾幕戦の様子が描かれ・・・
東方の燃え要素がたった5分の中に凝縮してぶち込まれている。
歌詞も歌唱も熱すぎる。「知識だけの七曜など歯牙にもかけぬ勢いで」とかたまらん。
そして何より素晴らしいのが選曲ですよ!
この内容を「Demystify Feast」でやりますか!!
いやー、キラーチューンにも程がありますよこの曲。
そんじょそこらのメタルアレンジでは到底太刀打ちできないこの熱さ。感服です。

07-胎児の夢
胎児の夢といえば言わずと知れた「ドグラ・マグラ」。
「胎児を胎児よ何故踊る~」のモロな引用とか、「アー」という表記の拘りとか、
バックのドラムンっぽい音がチャカポコのリズムに聴こえてきたりとか、
ネタを知ってると色々楽しめる曲ですね。
チャカポコリズムと叙情的なピアノとストリングス、
めらみさんの繊細な歌唱の絡みがとても美しく、中毒性のある曲です。
「無間の鐘」のアレンジとしては今のところ右に出るものが無いくらい気に入っています。
あとこの曲は一応、こいしの物語ということになっているようですが、
元ネタ「胎児の夢」の設定を鑑みるに、阿求の物語でもあるのかも?
とか考えたりもしました。妄想ですけど。
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